福島県いわき市支援活動を行って〜みんなで繋ぐ姫花ちゃんの夢のハンカチ〜

                              

                     島原中央高校

生徒会副会長  松岡 直輝

 

「3・11」・・・日本人なら忘れてはいけない東日本大震災から3年の月日が経ちました。私たち島原中央高校は今から23年前に起きた雲仙普賢岳噴火災害の際に、全国各地から多くの温かい支援によりとても勇気づけられました。そこで、今度は私たちが恩返しをしようと東北支援を震災直後から開始し、今年で3年目を迎えました。今年度は福島県いわき市を支援することに決定し、一年間、募金活動に励みました。

今年の募金活動の柱となった活動が「鈴木姫花ちゃんの夢のハンカチ」販売です。姫花ちゃんは当時10歳。大地震による大津波で亡くなりました。苺とお寿司が大好きな女の子で絵が得意でした。しかも、全国的な絵画コンクールで入選するほどの腕前の持ち主でした。そのひとつである「灯台絵画コンクール」では福島県いわき市にある塩屋埼灯台の絵を描き、見事に入選しました。当時、8歳のことでした。その絵をもとに姫花ちゃんのお父さんである鈴木貴さんが自費制作したのが「姫花ちゃんの夢のハンカチ」です。そして、鈴木さんはハンカチの益金をすべていわき市へ寄付していることを知り、愛知県愛知黎明高校・岩手県水沢第一高校とともにハンカチの販売を始めたのが今回の募金活動のきっかけとなりました。

そして、平成2637日(金)私は鈴木さんご一家と活動を共にした三校の代表者といわき市役所を訪問し、募金目録贈呈式に出席させていただくことができました。贈呈式ではいわき市長に募金目録を直接手渡し、噴火災害でのお礼を伝えることができました。その際、いわき市長は「震災直後、島原市からの支援がとても早く、私も市民もとても印象に残っています。特に水には大変困っていて、島原からの水支援は本当にありがたかったです。」と涙ながらに仰っていたことが私には心の中に残っています。

募金目録贈呈式終了後、私たちは姫花ちゃんのお祖母ちゃん宅があった薄磯地区とハンカチのモチーフとなった塩屋埼灯台の視察に行きました。姫花ちゃんは震災当時、海の近くにあったお祖母ちゃん宅でお祖母ちゃんとともに大津波に遭いました。お祖母ちゃんは自宅で姫花ちゃんは灯台を南に回り込んだ海辺で発見されたそうです。私は薄磯地区を直視した時、現実とは思えない悲しい風景が私の目に飛び込んできました。住宅地に残る基礎の残骸、生い茂る雑草に蝉の抜け殻のような建物。改めて復興が進んでいないことを感じ、津波の恐ろしさを思い知ることができました。そんな心が痛む風景を見つめながら、塩屋埼灯台に向かいました。塩屋埼灯台は急な階段を190メートル上がった場所にありました。灯台からの眺めは絶景でとても感動しました。目の前には大きく広がった太平洋、一直線に続く水平線が続いていました。そんな美しく穏やかな海から牙を向いた恐ろしい大津波が襲ってくるなんて・・・。そんな気持ちで私は胸が張り裂けそうになりました。

それから、いよいよ鈴木さん宅を訪問し、姫花ちゃんの部屋を拝見させてもらいました。部屋に入ると、たくさんの絵画コンクールの賞状と可愛らしい人形、そして姫花ちゃんによって描かれた多くの絵が飾ってありました。とても小学生が描いた作品とは思えないものばかりで、きっとこれからもっと上達するはずだったことと思いました。本当に部屋に佇んでいると言葉が出ませんでした。ただただ、大津波や大震災が憎くて悔しい思いになりました。

この視察で得た感情は一生忘れられません。現地に赴き、短い時間でしたが、そこで感じ、見たことを私はこの島原から発信しなければいけないと思いました。私はこれからも東北への支援を継続し、少しでも復興を手助けしていくつもりです。

なお、この東北支援活動を通しては、古川島原市長もハンカチ購入に協力していただき、市民の皆さまから大変温かい多くの協力を賜りました。本当にありがとうございました。また、島原の報道機関「島原新聞・FM島原」のご協力のもと、いわき市支援活動や募金活動目録贈呈式の様子をも市民の皆さまにお伝えでき、感謝の気持ちでいっぱいです。今のいわき市は津波で自宅を流された人のために支援住宅や防潮堤が造られている最中でした。町のシンボルである塩屋埼灯台が復旧し、一般公開されたことをきっかけに復興への大きな一歩になってくれればと心から願っています。

 また、私たちは募金活動の他に各校の生徒会で話し合い、姫花ちゃんのハンカチを参考に巨大モザイクアートを作成し、三校の文化祭に巡回展示しました。この三校は昨年も岩手県陸前高田市竹駒保育園の支援を行い、交流を続けています。今後も絆を深め、共通認識のもとに支援活動を継続します。

  最後になりますが、募金目録贈呈式の5日前、32日(日)にこれまで私たち三校や鈴木さん一家など多くの人々をつなげてくださった愛知県愛知黎明高校の水谷純一先生が病気でお亡くなりになりました。水谷先生は毎年、本校の学園祭にお越しになってくださり、今年の学園祭では愛知名物の味噌おでんを作って募金活動に貢献してくださいました。誰からでも愛されて、「くまさん」と呼ばれた水谷先生・・・。他校の生徒であっても関係なく、自分の生徒のように真剣に心から接し、私たちの心をよき方向へ導かれる先生でした。本当に塩屋埼灯台から見た太平洋のように大きなぬくもりで包み込まれる先生でした。そもそも、私たちの活動や東北支援、三校の交流はすべてが水谷先生のリーダーシップのお陰です。先生が残してくださった多くの知恵、たくさんの「つながり」を引き継ぎ、今後も三校で力を合わせ、活動をもっと活発にしていきたいと思います。水谷先生、本当にありがとうございました。 「安らかにお休みください!・・・」  

                             島原中央高校 生徒一同

        

            募金贈呈式@               募金贈呈式A

 

                

        募金感謝状授受             鈴木さんご一家

 

               

       塩屋埼灯台入口@             塩屋埼灯台入口A

 

         

         塩屋埼灯台          姫花ちゃんハンカチ原画(掲示板)

 

                

        灯台からの眺望@           灯台からの眺望A

 

          

       姫花ちゃんの部屋            いわき市薄磯地区

 

             

            FM島原@(市民へ報告)                    FM島原A